災害の時にわかる夫の本性

 

近年”異常気象”が日常になりましたが、大きな自然災害が頻繁に起こり、自然の恐ろしさを目の当たりにしている今、改めて家族の絆の大切さに思いをはせています。

東日本大震災の後には「震災婚」という言葉もできました。
実際、震災後は結婚相談所での成婚率が2割増しになったとも聞きます。
大変な思いをしている時に誰かと助け合って生きたいと思うのは自然な感情だと思います。

しかしその一方で、震災後に離婚も増加したそうです。
命は有限だから、貴重な時間を分かり合えない人と一緒に過ごしたくない、という気持ちが芽生えてくるということです。

私がカウンセリングでお会いするのは問題を抱えている方なので、残念ながら「震災離婚」のケースしか知りませんが、離婚となった方の中でも印象深かったのがWさん(40)です。
(ご相談内容は個人が特定できないよう変更を加えてあります)

 

地震時に連絡をくれなかった夫

Wさんは区役所勤務で、夫(43)と小2の息子との3人暮らしでした。
夫は売れないフリーライターで、Wさんが生活を支えていました。家事育児を手伝ってくれない夫に期待もせずワンオペで頑張ってきたWさんは、それでも離婚を考えたことはほとんどなかったそうです。
結婚は縁だから、多少の不満があっても添い遂げなければならない・・・という古風な考えを持っていたのです。

 

東日本大震災の日、東京でも交通網が混乱し、Wさんが勤める区役所には帰宅できない人々が押し寄せてきたのでWさんは一晩帰宅できなくなりました。
当日仕事がなかった夫は在宅のはずです。息子が無事帰宅したか心配で、夫に電話やラインをしたのですが応答がなく、不安なまま仕事を続けていました。

夫から連絡があったのは夜9時頃でした。
「子どもは家にいるよ」との簡単な1行だけでした。
携帯が通じなかった時間帯もあったので連絡が遅れたのは仕方ないと思ったのですが、そっけない文面にモヤモヤしました。

「君は大丈夫なの?」とWさんを労う一言があってもいいのではないか?また、息子が学校から帰って来られたのかとても心配だったのだから、「4時に帰ってきたよ、元気に遊んでるよ」くらいの状況報告をするべきではないか?と思ったのでした。

翌日Wさんが帰宅した時にも夫から特別な声掛けはありませんでした。
更にWさんが眉をひそめたのは、ソファに座った夫が盛んに友人知人とラインの授受をしていることでした。
「そっちはどうだった?どこにいたの?」
と地震時の様子を語り合っていたのです。朝帰りでヘトヘトのWさんのそばで悪びれもせず、せっせと携帯に向かっているのでした。

不快に思ったWさんは夫がいない時に携帯を開いてみました。
ショックだったのは、地震直後に女友達に発信されていたことでした。

夫は仕事柄友達が多く、飲み仲間には女性もたくさんいます。それを気にしたことはなかったのですが、Wさんへのラインの前に友達に打っていたことが信じられませんでした。
女性からの返信は「私は大丈夫ですよ。XXさんもお気をつけくださいね」といった丁寧語で、男女の関係にあるとは思われませんでした。
でもだからこそ腹が立ったのです。
”普通の友人を私より優先させたの?”と信じられない思いでした。

Wさんは夫が許せず咎めました。
しかし夫の返答は、
「お前は区役所の中だから無事に決まってると思って連絡しなかったんだよ。どうせ電話も通じなかっただろ。夜にはちゃんとラインしたじゃないか。それよりなんだよ、俺の携帯を勝手に見て。俺は友情を大切にする人間なんだよ」
といったものでした。

この瞬間、Wさんは離婚を決意しました。
もちろん長年の鬱積があってのことです。
収入が不安定なのに飲み会だゴルフだと浪費をし、自分のおしゃれにはお金をかけ、息子への関心が薄く、そして何度か浮気の気配もあり・・・
この時、夫に対してたくさんの疑念や不満があったことを自覚したのでした。

 

書き出して気持ちの整理をする

それでもWさんがカウンセリングに来たのは、震災後の連絡という小さな事件で離婚という大きな決断をしてもいいものか、と冷静になった時に迷いが生じたからでした。

知的で客観性のあるWさんは文章にして整理する方法が向いていると思い、いろいろ書き出してもらいました。

 

・夫のどこが好きになったのか。結婚の決め手は何だったのか
・夫の長所と短所
・夫にしてもらったこと、してあげたこと、してほしかったこと、してあげたかったこと
・理想の夫婦像
・家計簿の見直し。家計の分担を客観的に把握する
・セックスの満足度
・50歳、60歳、70歳になった時に夫とどんな生活をしているか想像してみる
・もしどんな夢でも叶うなら、どんな人生を送っていたいか
・Wさんにとって幸せとは何か

 

Wさんは、交際時には自由奔放な夫が魅力的に思えたものの、結婚生活に向かない人であることに気づきました。収入が低い、貞操観念に欠ける、家族への関心が薄い、セックスレスであるなど、これまで目を背けてきた夫の問題点が浮かび上がってきました。
何より、夫と暮らしている老後の姿が全然想像できなかったのです。
Wさんの理想の人生には夫がいないのだ、ということを認めざるを得ませんでした。

離婚は簡単なことではありません。
気持ちの揺り戻しが何度もあり、情に負けて撤回しようかと思うこともありました。
離婚の条件についてもなかなか折り合いがつかず、結局離婚が成立するまでに3年かかりました。

しかしすべてが終わった時には、
「離婚が正解だったかまだわかりませんが、いつか正解だったと思えるようにこれから頑張っていきます」
とすっきりした笑顔になっていました。

 

小さな違和感を軽視しない

違和感を感じたきっかけは震災時の連絡という些細なことでしたが、こういった小さな違和感に気づくことが大切です。
Wさんは離婚という結果になりましたが、もっと早い段階で関係改善に取り組んでいたら修復できたかもしれません。

夫の姿勢に小さな棘のようなものを感じたら、

「なんでこんな風に感じるのだろう?」
「私は夫にどうしてほしかったのだろう?」
「それをどんな風に伝えたらわかってもらえるだろう?」

とじっくり考え、その思いをきちんと夫に伝えてもらいたいと思います。

 

 

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