男性がブラを着ける理由

 

発行は15年も前なのですが、仕事で参考にさせていただいているのが
「ブラジャーをする男たちとしない女(青山まり著)」です。

ブラを着ける男性数人にインタビューし、なぜ、何のためにブラを着けるのか、生い立ちとの関わりも含めてその動機や目的を探った興味深い本です。
クライアントの男性の愛読書ということで本書を知り読ませていただきました。

 

男性がブラを着けるきっかけと目的

この中に登場する男性たちがブラを着けるきっかけや目的は以下のようなものでした。

・過酷な仕事の抑圧から解放され癒されるため

・男性の中にある母性的な面を満たして心のバランスを取るため

・幼少期忙しい母にかまってもらえなかった寂しさの代償として

・男性性と女性性が共存しているような性自認があるため

・皮膚感覚が敏感な体質で、ブラの柔らかい触感が好きだから

 

・親の厳格な躾による罪悪感で、セックスがうまくできないことの代償として

・性的興奮の小道具として

・純粋に腰痛治療という機能面が目的で

これらを大きく分けると、

①腰痛等の治療に役立つ・・・これは性癖とはいえないでしょう。

②トランスジェンダーのため女性装をしたい・・・この場合多くは下着に限らず服装全体で女性を志向しており、性癖とはまた異なります。

③幼少期に母親との愛着関係が十分に築けず、成人してからも母性的なものを求めている

④性的興奮を求めている

ということになるでしょうか。

一般に「性癖」は性的興奮を目的としていると思われがちですが、このように見ると女性の下着を着けるという行為には多様な深い動機がありそうです。

そもそも誰にも迷惑をかけない趣味嗜好を「性癖」に分類する必要もないのかもしれません。
しかし周囲や家族に理解されないことも多く、堂々とオープンにして着けている人はいまだに少数派だと思います。

 

ナルシシズムや露出も動機になる

私の元クライアントで、今もたまに連絡をいただいている40代の男性がいます(Aさんとします)。
Aさんは上記の分類に付け加えて、こんなことを教えてくれました。

Aさん「自己愛というか、自己の美しさを高めたいという目的の男性も多いですよ。以前流行した”女装子”に近いかもしれません。女性としても通用するような容姿の男性が女性の下着を着けると本当に美しくなるので、ナルシシズムを満足させられるのだと思います。でも全身女装して出歩くまでの勇気はなく、下着程度にとどめておくんじゃないでしょうか。
でも僕のように見せたい願望の男性もけっこういるんじゃないかな」

 

 

見せたい男性の心理

露出癖の方の目的は「見せる」ことです。
そして見せることによって、相手を驚かせたり、困惑させたり、恥ずかしがらせたり、恐怖を与えたりして快感を得ることです。
こうなると他者に害を与えるので犯罪領域になります。

しかし彼のように脱衣することなく、胸元からチラリと見えるとか、シャツを通して透けて見える程度なら露出ではないということになります。
露出はしていないが相手にはわかる、というギリギリラインなわけです。

こういうタイプのご相談は比較的多いのですが、私はいつも頭を悩ませます。
それが原因でパートナーとの関係にヒビが入っているのなら装着をやめなければならないかもしれません。
しかし独身で一人暮らし、家族バレもないし、行為がエスカレートすることなく自分でコントロールできている場合は、やめる理由がないのです。
やめなければならない強い動機がない場合、恐らくやめることは難しいでしょう。

ただ「相手に下着を着けているとわからせたい」という目的もやや危険をはらんでいるように思われます。
もしそれが痴漢行為のように、女性を脅かしたい、女性の気持ちを操作して達成感を得たいという目的だと、性暴力の範疇に入るかもしれないからです。

 

女性に笑われ辱められたい

Aさんにもそのような問題点を確認したことがあります。
しかし彼は、
「女性を辱めたいのではなく、逆に自分が辱められたいのです」
と言いました。

Aさん「”この人なんだろう?”、”なんでこんなことしてるの?バカみたい”と笑われたいんです。そして友達に話して一緒に笑ってほしいんです。できれば目の前で笑いものにしてくれればいいんですが、たいていは 僕が立ち去ってから笑っている気配がするだけです。その気配が快感になるんですけど」

潮「それはMっ気みたいなものですか?セックスの場面でも辱められたいような感じがするのですか?」

Aさん「そうですね。セックスでも受け身になって、女性に言葉攻めされたり犯されるような形でつながったりしたいです」

女性の下着を着けることに安らぎや充足感を覚えるのではなく、着けているところを見られたいという方はこのようなM的要素を持っていることがあります。
そういう男性は、相手を驚かせたいというよりは、変なことをしている自分を嘲笑してほしいという願望があります。

この心理は当事者でないとなかなか理解できないのですが、「笑われたい」という相談を受けることは少なくありません。
ただ、カウンセラーとしては、「バカだと言ってくれませんか」という要求には残念ながらお応えすることができないのですが・・・

下着を集めて眺めるのが趣味という愛好家から、それを女性に着けさせたい人、自分が着けたい人、着けたところを見られたい人など、下着一つでも奥が深いと感心してしまいます。
特にAさんのような「笑われたい願望」を聞くと、人の心は本当に複雑なものだと思わされるのです。

 

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