夫婦生活に求めるものが違う時

 

「性欲って生まれつきなの?」という質問をよく受けます。

置かれた環境によって多少の変化はあるでしょうが、背の高さ、足の速さ、お酒の強さなど体質によって差があるように、性欲の強弱もある程度は生まれつきのものがあると思います。

20年ほど前から言われ出した「草食系」「絶食系」はバブル後の経済停滞期を経て、ギラギラした野心や欲望を持たない若者が増えた結果でした。
でも、もともと「セックスが大好き」という男性と、「別にしなければしないでもいい」という男性とでは、時代や環境の影響だけではなく生来の違いがあるように思います。
それは性欲量の違いでもあるし、セックスに求めるものの違いでもあります。

 

セックスの重要性が異なるカップルの場合

カップルがセックスに対して同じような要求を持っていればいいのですが、片方が極端に興味がない、あるいはセックスを重視していないという場合、悩みを抱えることになります。
ひとつの例をご紹介しましょう。
(ご相談内容は個人が特定できないよう変更を加えてあります)

 

 

このご夫婦(夫32、妻31)は外資系商社の社内結婚3年目でした。2人合わせての収入は2千万で周囲も羨む美男美女のエリート夫婦です。

才色兼備で過去の男性経験も華やかな妻は20人くらいの交際歴がありました。一方、夫も長身のイケメンで幼少時をアメリカで過ごしており、オープンで快活な好青年です。しかし、相当モテていそうな外観の割には、過去の女性経験は3人のみ、しかもすぐ別れたということで、あまり恋愛に向かないのかな、と思われました。

2人は完全なセックスレスというわけではなく、2~3か月に1回程度のセックスがありました。

しかし問題はその内容です。ものの10分もかからない挿入だけのセックスではレスと同じだ、と悩んだ妻が夫を無理にカウンセリングに連れてきたのです。

セックスレスの相談に2人でくるカップルは、交際時代は普通にセックスがあったのに、結婚してから激減したというパターンが多いのですが、セックス以外の面でのコミュニケーションはむしろいいくらいです。このご夫婦も日常での会話はとても多く、休日は一緒に出かけて遊ぶこともありました。お互い「相性はとてもいい」と言います。

ところが、性について話しているうちに、それぞれのセックス観の違いが浮かび上がってきました。

夫は、「性欲がないわけではないし、妻に愛情はある。でも仕事も忙しいし、人生にはするべきこと、やりたいことがたくさんあるのに、セックスに時間やエネルギーを割きたくない」と断言しました。

一方妻は、「セックスは愛情表現。体を重ねる安心感があることで相手とのつながりを感じるもの。挿入だけの10分の行為では全く愛を感じられない」
とのことでした。

何回か来談するうちにわかったのは、夫にはもともとあまり性欲がないことでした。
まれに性欲を感じる時も、それは性欲というより「射精欲」で、普段はマスターベーションで済ませているし、妻とする時はさっさと終わらせて次のことをしたい、というのが本音でした。長々と前戯をする意味がわからなかったのです。

また、これまで外観や経歴でモテてきただけに、一人の女性と親密な関係性を築くより、多くの女性にちやほやされて自己愛を満たすほうが楽しいのだということもわかりました。

能力や容姿に恵まれて、趣味も友人も多い夫は、セックスによって自己の存在価値やパートナーからの愛情を確認する必要性を感じていないのだろうな、と思われました。
夫にとってセックスは、妻の求めるような愛情表現という意味を持たなかったのです。

この夫婦は何度も話し合いましたが平行線で、2年後に離婚となってしまいました。
でも美しく表情豊かで優しそうだった妻は、きっと遠からずセックスを大切にする男性と再婚して幸せになっているだろうと思います。

 

このように、性欲が弱くセックスに重きをおいていない男性や、多くの女友達と仲良くして自己愛が満たされることで満足している男性は少なくないというのが私の実感です。

結婚前に確かめて、性欲が一致した相手を選ぶのが理想ですが、そこだけで相手を決めるわけではないので、現実には性欲のバランスが合わず結婚後に悩むことはよくあります。

その場合、どちらか一方が無理してセックスに付き合ったり、逆に我慢したりと努力するのではなく、お互いが努力し、相手に近づけるように心がけることが大事です。

 

習慣化とテクニック向上を

そこで大切なのがセックスの習慣化です。
あまり性欲を感じなくても、多少義務的な気持ちからだったとしても、毎週土曜夜、などと日にちを決めておいてとにかく行う。セックスを日常の当たり前の行為に組み込むことでレスを回避できます。

そのためにも日常からスキンシップをこころがけましょう。
普段全く触れ合わないのにいきなりベッドで裸になるのは、レスの期間が長ければ長いほど気恥ずかくなるものです。
肩に触れる、頭を撫でる、あいさつのハグをする、そんなちょっとした触れ合いをしておきましょう。

 

そして、テクニックを向上させることも大切です。
どうせ定期的にするのなら、気持ちいいほうがいいに決まっています。
おいしいものを食べたら、またその店に来たいと思うのと同じことです。

レスを嘆いているのなら、相手がまたしたいと思えるようなテクニックを身につけて自分からサービスしてみるという積極性も必要だと思います。

 

そして、これからパートナーを探そうという方には、将来セックスのあるなしで悩まないために、お互いのセックス観や欲求のバランスが合っていると思える相手を選択してほしい、ということを強調しておきたいと思います。

 

 

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