やりたい仕事は自分で決める

 

私はセクシュアリティの相談をメインにしていますが、いくつかの出向先では一般の相談も受けています。
そのため多種多様な悩みを聴きますが、若い方に多いのはキャリアの相談です。
学生や社会人になりたての若い世代は、やりたい仕事があるが親に反対されている、また自分でもそれがやれる自信がなくて迷っている、と言います。
特に最近は「ユーチューバー」といった、親世代には”職種”と思えないような仕事が子どもの憧れとなっており、親子の価値観の違いが顕著になっている気がします。

 

日本人の価値観は変わってきている

私は1990年前後の何年間か台湾に住んでいました。
台湾に移り住んで一番驚いたことは仕事に対する考え方でした。

 

まず働く女性が多かったこと。
中国語のわからない私はしばらく専業主婦をするつもりだったのに、住み始めてすぐに舅が「仕事を探しといてあげたから」と日本語学校の教師の職を決めてきたのには驚きました。若く健康な女性が働くのは当たり前という考えだったのです。
何の資格もないままいきなり教師となった苦労話は割愛するとして、親族で子育てをサポートしたり、外食産業が発展していたり、夫が家事育児に協力的だったりと、女性が働きやすい環境が当時の日本よりもずっと整っていたのが印象的でした。

もうひとつ強く感じたのは、起業を目標にする若者が多くいたことです。
「鶏口牛後(大きな組織の末端よりも小さい組織のトップの方がいい)」という諺がありますが、小さい会社でも社長でいたいという独立志向が日本よりはるかに強かったと思います。

バブル期前後の日本では、大企業に勤める知人男性が「俺は名刺を出すだけでどこに行ってもツケで飲めるんだよ」と豪語するほど会社名がモノを言っていました。
有名大学→有名企業のコースに乗れば安泰という時代だったのです。

アメリカに次ぐ経済大国だった日本と発展途上だった台湾とは比較にならないところも多かったのですが、安定した組織で活躍するより自分の力で独立したいという意識はとても新鮮に見えたものでした。

しかし平成以後日本は様変わりしました。
今でも大企業を目指す学生は大勢いることでしょうが、一番変化を感じるのは、有名企業を惜しげもなく数年で退職し起業する者、学生時代に会社を興す者、友人同士でNPOを設立して部活みたいに楽しそうに働いている者など、多種多様な生き方が広がってきていることです。
「起業がかっこいい」という価値観が日本にも浸透してきたのかと、かつての台湾で見た光景を懐かしく思い出しています。

ただ、自立心自体は素晴らしいことですが、やはり彼らの親が手放しで応援しているかというとそうではなさそうです。
大学生からは「これがやりたいけど親にいい顔をされない」という話をよく聞きます。

 

親世代の意見は参考程度でいい

カウンセリングをしていて思うのは、キャリア相談に関してはけっこうカウンセラー個人の価値観が出るのではないかということです。

例えば、教員や公務員を定年退職した後にカウンセラーとなった者と、辛い職場環境のせいでうつを患ってから一念発起してカウンセリングを始めた者とでは、恐らく仕事観が違うことでしょう。
「歌手になりたいから就活したくない」と夢物語を語るクライエントが来談した場合、どのようなアドバイスをするか。
もちろんカウンセラーが自分の考えを押し付けることはないでしょうが、どちらかというと元教員カウンセラーは、

「まずは就職して社会経験を積んでみてはどうか。音楽は仕事の合間にもできる。チャンスがあれば成功するかもしれないが、今は地に足をつけて働くことが大切だ」

と諭すと思います。

一方、昔合わない職場環境で苦しんだカウンセラーは、

「気が進まないまま働いて心身を病んでしまったら元も子もない。まだ若いのだから失敗してもいい。今やりたいことをやれば後悔しないだろう。ただ自分の選択は自分の責任。極力周囲の理解を得るよう努力することもあなたの責任のうち」

などと言うかもしれません。

どちらが正解ということはないのです。
自分の生きてきた人生が、どうしてもアドバイスに反映されてしまうことがあるということです。

私は自分の意思で何度か大きく業種を変えた転職をし、結婚離婚も繰り返した人間なので、どちらかというと「当たって砕けろ」志向を持っています。
若者に意見するとしたら、
「30歳まで、など自分で期限を決めてやりたいことをやり切ってはどうか。ある時が来たら、やっぱりダメだな、と自然に諦めることもあるだろう。やることはやったと思えればスッキリした気分でやめることができるのではないか」
と言うかもしれません。
しかし私がその人の人生を保証できるわけではありません。
あくまで私一個人の考えです。

そして親の意見も一個人のもの。
親は他人よりもよく子どものことを知っているのだから「この子には無理」とわかっているのかもしれません。でも逆に、親はこうあってほしいという自分の期待を子どもに投影してもいます。
子どもの幸せを願うあまりに、子どもの才能を正当に評価できない可能性もあります。
それになんといっても、親世代は現代の新しい職種を理解していないのです。

結局誰の意見も絶対ではありません。
多くの人の話を聞いてみることは参考になりますが、決めるのはやはり自分です。
今自分はどうありたいか。
心を静かにして自分に問いかけること。
そしてどうしてもこれがしたい、ということがあったらそのための努力を惜しまず、実現に向けて邁進していくことに尽きると思います。

 

 

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