メンズエステ通いをやめさせました

 

夫のメンズエステ通いに悩む妻の相談が増えています。

                過去記事ーマッサージも浮気でしょうか?

多少セクシャルだとしても性的な行為をするわけじゃない、と割り切れればいいのでしょうが、やはり夫が施術を受けていることを想像するとモヤモヤするという妻の心理もよくわかります。

夫の立場からすると「何もやましいことはない」と開き直れる程度の施術内容ではあります。
しかしネット検索してみると「XXではHな行為OK」「Hしてくれるのは△△ちゃん」といった怪しい体験記もあり、調べれば調べるほど不安になってくるものです。

クライエントさんからよく聞かれるのが、
「メンズエステ通いはやめられるものですか?」
ということです。

夫を知らないのでもちろん断言はできませんが、過去に浮気をしたことがなく、それまでの夫婦関係も良好だった夫婦の場合は、そのうち飽きてきてやめることが多いように思います。

なるべく早くやめさせたいと思っている方に、ひとつの成功例としてGさんのケースをご紹介しましょう。
(ご相談内容は個人が特定できないよう変更を加えてあります)

 

 

夫のメンズエステ通いが発覚した

Gさん(35)は夫のパソコンの履歴に数か所のメンズエステ店を見つけました。
夫が寝たスキにスマホを開くと予約履歴もありました。
気になったのは、古い履歴では毎回店を変えていましたが、最近はいつも同じ店で特定の女性を指名していたことです。
顔はぼかしてあるものの、タンクトップとショートパンツから伸びた手足は長く魅力的な女性と思われます。写真の横には「当店人気NO.1」との赤文字が躍っていますが、比較的年齢が高いベテランのようでした。

Gさんはさりげなく夫に、
「ねえ、パソコンにメンズエステ●●って店の履歴があったけどどんなところ?」
と聞きました。
夫は内心ビクッとしたのかもしれませんが落ち着いた態度で、
「ああ、あれね。ただのマッサージだよ、ヘンなのじゃないから気にしないでいいよ」
と答えました。
そんなはずはない、と思ったもののこれ以上追及しても意味がないと思い、
「そうなんだ。どんなテクニックがあるか覚えてきて、今度私にもやってね」
と軽く返して終わりました。

 

これまで同じようなシチュエーションでメンズエステ通いを発見した妻たちの話を聞いてきました。
多くの方は怒り心頭で夫を問いただし、泣き叫んで大ゲンカになっていました。

夫の反応の流れはほとんど同じです。
まず「別に怪しいところではない」と弁明する。
妻の非難が続くと「そんなに疑うなんて君はおかしい」と反撃する。
最後には「でも君がいやならもう行かない」と誓う。

もう行かないと言われたらそれ以上何も言えません。
でも本当に行っていないのか、証拠もないのでずっと疑いだけが残ります。
夫と最近はセックスレス気味だし、「私に触れてほしいとは思わないのに、他の女性なら触られたいんだ・・・」
と惨めな気持ちにもなってしまいます。

結局夫へのモヤモヤがずっと尾を引いたまま生活を続けることになるのです。

 

Gさんが来談したのは、同じようなケースがあるのか知りたかったからとのことでした。
私は、最近メンズエステが流行しているようでその相談が増えていること、ショックを受けてうつ症状を呈する方もいること、また夫をなじったところですぐに止めるかどうかはわからないのだし、ケンカするよりも穏やかに話し合う方が効果的だということを伝えました。

理性的なGさんは、同様の相談があることにほっとして、
「夫を無理にやめさせるのではなく自然に足が遠のくような方法を考えてみます」
と気丈に決意をしたのでした。

Gさんが実行したのはこんなことでした。

 

 

夫がそこに何を求めていたのかを考えてみる

考えるのも辛い想像もありましたが、目をそらさずに列挙してみました。

・ストレス解消
単純に身体をほぐして疲れを癒したい。でもどうせ施術を受けるならきれいな女性の方がいいのだろう。

・セックス
あわよくば、チャンスがあるなら肉体関係に持ち込みたい。→ しかし何回か通えば性的サービスはないことがわかるだろうから、この可能性は低いだろう。

・スキンシップ
女性に触られるだけでいい。ちょっとだけ性的な気持ちになれるだけで満足。

・悩み相談相手
夫が指名していたセラピストはただ若い子ではない。施術を受けながらだと弱音を吐いたり悩みを打ち明けたりしやすいものだし、そういう場がほしかったのかもしれない。

・承認欲求
お客様だから当然優しくされたり褒められたりするだろう。リップサービスとはわかっていても嫌な気はしない。男としてちやほやされ気分を上げたかったのか。

これらをまとめてみて、こんな風に考えたそうです。

男だから性的欲求を満たしたい気持ちはあるだろうが、不倫や風俗という裏切りはできない人。ちょっとしたエロティックな気分を味わうためのツールとしての利用なのだろう。また、キャバクラでちやほやされていい気分になるのと同じように、女性にほめられて男としての自信をつけたいというのもあったかもしれない。

そして出した結論は、

性的な気分を味わえる
ほめられて気分が上がる
弱音を吐ける

この3つの効果なのだろうということでした。

 

 

家庭内でメンズエステの効果を実現する

Gさんはとても前向きな方で、「それならこれを家庭で実現すればいいんだ」と思いすぐに実行しました。

まずはメンズエステ通いを責めないことにして、こそこそ行かせないようにしました。
「今度いつ行くの?」
「どんなマッサージテクニックがあるのか教えてね。私も施術に興味あるし」
「かわいい子が担当してくれるといいね」

と冷やかし交じりに声掛けをしたのです。
夫は「忙しいんだから行かないよ」と引き気味でしたが、だんだんとオープンにするようになりました。妻に隠しても仕方ないと思ったのでしょうか。
ご主人が機嫌を悪くしたり逆切れしたりしないのかな?と私は思ったのですが、これはGさんのご主人の穏やかな性格や、これまでのお二人の良好な関係性のおかげかもしれません。

もともとアロママッサージやエステに関心があったGさんは民間のスクールに通い施術を学び、「練習台になってね」と言いながら夫にマッサージをしました。
夫の体をほぐしながら「最近仕事どう?あのプロジェクト任されて大変でしょ」と水を向けて夫の話を聞くようにしました。
聞く時は「そうなんだ、きついね」「十分頑張ってるんじゃない?」と労いの言葉かけをするように気をつけました。

Gさんが心掛けたことは、家庭を癒しの空間にすることです。
家庭で心と体がほぐされたなら、わざわざ高いお金を払ってまで外に行かなくなるのでは、と思ったからです。
ただひとつ、外だけにあるのは、”ワクワクドキドキできるHな気分”です。

Gさんは、
「それを家庭で再現というのは正直難しいです。ただ、新鮮味はなくても心地よいセックスになるようにしようと思って、これまでマンネリでもいいやと流していた夫婦のセックスを見直すようになりました」
ということで、夫が喜ぶ愛撫を研究しながら夫婦生活を改善しているところです。

Gさんが努力を始めて半年後、どうやら夫はメンズエステに行かなくなったようでした。
飽きてくる時期と重なったのかもしれませんが、Gさんの細やかな心遣いが実を結んだのだと思います。

「北風と太陽」の童話のように、ただ夫を責め立てるだけではなく、夫が鎧を脱いでくつろぎたくなるような空間を家庭に作る、ということが大切なのだということに私も気づかされたのでした。

 

 

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