モラハラのパートナーを変えることはできますか?【前編】

 

 

私が一番多く受けているご相談はカップル間の不和に関するものです。
原因としてよく挙げられるのがパートナーからのモラハラ(モラルハラスメント)。

モラハラの概念は幅広いのですが、相談の中では身体的暴力と対比して、「身体暴力はないが酷い言葉で傷つけられる」という状況を指している方が多いです。
身体的暴力と較べて男性からの訴えも多いのが特徴です。

身体的暴力は生命の危険もあるので、なるべく早く安全な場所に身を置くことが必須になります。
しかしモラハラの場合は程度や期間も人それぞれで、”これは我慢していても改善しないだろう”と予測できるケース、”コミュニケーションスタイルを変えたら収まってくるのでは?”と思われるケースなど様々です。
それだけにかえって離婚の決心がつきにくいのです。

 

女性は経済、男性は親権

妻が離婚をためらう理由は、まず生活の不安です。パート勤務や専業主婦の場合、すぐにフルタイムの仕事を見つけるのは簡単なことではありません。
またモラハラ夫は今の生活が自分にとっては都合のいいものなので、離婚など全く考えていないことが多く、妻から離婚を切り出そうものなら激怒して拒否し、話し合っての協議離婚ができないことが予想されます。
子どもが父親になついている場合はなおさら、”自分さえ我慢すれば子どもを悲しませないで済む”と自己犠牲を選ぶことになりがちです。

一方、夫が離婚できない理由としては、なんといっても子どもを手放したくないからに尽きます。
日本では夫が親権を獲得できるのは10%強です。
妻が子どもを虐待しているとか、妻に重大な精神疾患があり子育てができないといったケースを除いては、ほとんど妻に親権が行ってしまうのです。
子どもが10歳位になっていれば子どもの意志も多少影響してきますが、現実にはほとんどの子どもは日頃から一緒にいる時間の長い母親側についてしまうので、男性が子どもと別れることになります。
(※共同親権に関する改正法が2024年に成立し2026年から施行予定)

離婚による不安や失うものの大きさを考えると離婚を思いとどまるしかない。
しかししょっちゅう罵詈雑言を浴びるのはメンタルがキツい。
どうしたらいいのだろうか、と出口を求めて来談するのです。

モラハラには暴言、絶叫、無視がある

モラハラの例としては多いのは、男性は相手を否定するような言葉、女性は沈黙による無視や絶叫型が多いという印象です。

男性の荒っぽい言葉としては、
「バカ」「少しは頭を使えよ」「辛気くさい顔を見せるな」「お前も俺くらい稼いでみろ」
といった暴言や、用意したご飯を食べない、ドアをわざとバタンと閉める、物を床に投げつける、子どもに「お母さんは頭が悪いからね」と吹き込むなど、聞いている私も腹が立ってくるほどです。
しかし職場では温和な上司で通っていたり、自分の親には従順ないい息子であったりと、外面がいいのも特徴です。
だから周囲の人や自分の親にさえも理解されず、「あなたも悪いんじゃないの、それくらい我慢しなさい」とたしなめられて孤立してしまうのです。

女性側のモラハラは、言葉の内容だけでなく、大声で罵声を浴びせるタイプが多いようです。
「あんたなんか出ていけ!消えろ!」と絶叫し続けたり、「どこが悪いか自分の胸に手を当てて考えなさいよ」と謎かけをしたまま答を教えなかったり(夫は最後まで何が原因だったかわからないこともよくあります)。

また、沈黙と無視もよく使われる手です。
まず夫に関する家事を一切しない。夫の洗濯物を放置する、ご飯の支度は子どもと自分の分だけで夫が帰宅しても何も置いていない。話しかけても無視され、どうしても必要な連絡事項はLINEで伝えて来るのみ。
夫は休みの日に家にいづらく、一日中外で時間を潰していると言います。
「透明人間みたいに扱われています」
と自嘲する夫を何人も見てきましたが、何が妻を傷つけたのかわからないだけに反省もできず、ただとまどっているだけでした。

 

SET-UPを実践してみよう 本人が苦痛に感じていれば改善の見込みはある

「どうしたらパートナーを変えることができるでしょうか?」
とよく聞かれます。
しかしカウンセラーといえども即効性のある解決方法を提案できるわけではありません。

キレて暴言がやまないタイプの方は「境界性パーソナリティ障害」の傾向があることが多いです。
受診していないことがほとんどなので、あくまで行動様式から推測されるだけですが、この障害への対策として精神科医、J・クライスマンが提唱する「SET-UP」がキレ系の方に有効だと実感することが多いので、ぜひ実践してみていただきたいと思います。

SET-UPとは、

①S (support)…支援の姿勢を示す

②E (Empathy) …共感して聴く

③T(Truth)…真実を伝える

④U(Understanding)…理解しようと努める  

⑤P(Perseverance)…忍耐強く対応する

 

具体的にはどんな言葉かけが有効か後編で説明していきましょう。

 

 

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