プラトニックな浮気が許せない
体の関係のない浮気
「恋におちて」(1984)というW不倫映画の名作があります。
ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープという名優が既婚者の恋愛感情を絶妙に表現していて胸に迫るものがあるのですが、不倫の恋が成就するという結末に当時は批判も多かったようです。
私は初めて観たのがまだ独身の時で、「人生にはこういうことだってあるよね~」と肯定的にとらえていました。
しかし出産後にまた観る機会があった時には、「家族を傷つけることが許されるはずがない」といきなりアンチ不倫の立場で観ている自分に気づきました。
人は自分が置かれた立場によって、物の見方が変わるのだなあと思ったものでした。
さて、この映画で印象的だったのは、不倫を告白した夫が妻に「何もなかった」と弁解したところ、妻が「その方がもっと悪い」と言って夫を平手打ちするシーンです。
これはよくわかります。
性関係を持たれるのも嫌だけれど、プラトニックでいられるほど真剣な恋愛感情なのだと思うとなおさら許せないものでしょう。
パートナーの浮気の相談には、意外とこのような性関係がないものも多いのです。
特に中高年世代の相談によくあるのが、夫の女友達への嫉妬です。
同窓会で再会した女友達と浮気?
Hさん(58)は「夫の浮気で悩んでいます」と言って来談しました。
でもその話は、浮気未満ともとれるような内容でした。
以下はHさんの話です。
(ご相談内容は個人が特定できないよう変更を加えてあります)
夫は5年前、地元静岡での中学校の同窓会に出席しました。
久しぶりに会った旧友と話が弾んだらしく、元々仲の良かった男女4人組でグループを結成しメール交換を始め、年に一度集まって日帰り旅行をするようになりました。
グループに女性がいることが気にかかったのですが、昔の彼女というわけでもないし反対する権利もなく静観していました。
ところが去年、その中の女性と2人で食事に行っていたことがわかりました。
夫の話の流れでわかったのですが、それ以前にも2人で何回か会っていました。
夫が実家に帰った時にお茶をした程度のようで、普段ちょっとした嘘をついてもすぐわかる夫がそれほど動揺していないことからも、隠れて浮気しているとは思えませんでした。
でも私は激怒してしまい、同窓会名簿から住所氏名を特定し、
「もう主人と会わないでください」
と手紙を出しました。
私は正直に夫にそのことを話しました。
温厚な夫が「なんて失礼なことをするんだ!」と怒り、しばらく冷戦状態となりましたが、そのまま自然といつも通りの関係に戻りました。
夫は二度とそのことを口にしないし、私もやり過ぎたと反省しているのでその話題を避けています。
あれから夫はグループ旅行もしていないし、女性とメールをしている気配もありません。
ただもともと少なかった夜の生活はあれ以来途絶えています。
夫の怒りが収まっていないのかもしれません。
それほど彼女が好きだったのかも・・・
と思うと悲しくて、私も怒りが湧いてきます。
お互いがお互いを許せずにいるような、ぎくしゃくした変な雰囲気の生活になっています。
どうしたら自然な関係に戻れるのでしょうか。
誰の人生にも心の揺れはある
こういったケンカをした経験がある方は少なくないでしょう。
Hさんの気持ちもよくわかります。
その女性と関係はなかったとしても、いそいそと出かけ楽しそうによその女性と会っているのは許せるものではありません。
でも私は思うのです。
平均寿命が男女とも80代となり、人生100年時代とまで言われるようになりました。
平均年齢で結婚し健康に添い遂げたら、結婚生活はゆうに50年を超えます。
50年もの長い間、一度や二度、ふとよその異性に心惹かれることがあってもおかしくないのではないでしょうか。
もちろんそこで一線を踏み越えたら不倫の修羅場に突入するわけですから、極力理性で抑えねばなりません。
でも、ふと、どうしようもなく誰かが気になってしまう、ということが起きるのが人間なのだろうと思うのです。
Hさんのご主人がどのような気持ちだったのか真相はわかりません。
でもその女性に何らかの恋心があったのだとしたら、それは恐らく若かった日々への郷愁や、昔の自分を知り尽くしている友達との気楽な仲間意識から生まれたものだと思います。
真剣な恋愛というよりも、彼女は若かった頃の生き生きした自分を思い出させてくれる栄養剤のような存在だったのではないでしょうか。
素直に本音を伝えよう
このような淡い恋未満の感情が不倫に発展することは稀だと思います。
お互い自分の家庭を一番大切にしているからです。
Hさんが怒りに任せて彼女に手紙を出した行動は失敗でした。
その前に夫に対して素直に本音を吐露できればよかったのです。
「私はあなたがその女性に惹かれているようなのが不安で寂しい」
「昔の仲間が大切なのはわかるし止めるつもりはないけれど、私が不安でいることはわかってほしい。あなたが静岡に行く度に私は傷ついている」
「こんなことを言う私をうっとうしく思うかもしれないけど、私はあなたと最期まで仲よく生きていきたいから本音を伝えているの」
というように、できるだけ冷静に嘘をつかずに、素直に伝えるのです。
その後も夫が女性と会い続けたとしても、妻の思いを知った以上、これまでのように単純にウキウキした気分になれなくなります。
そして重苦しい気持ちで会うのが楽しくなくなり、いずれその女性との仲が収束していくと思います。
Hさんはすでに夫を怒らせてしまった経緯があるので、まず最初に彼女に手紙を出したことを謝ることから始めました。
夫は「もういいよ、その話はするな」
と拒否する姿勢を見せましたが、Hさんの涙を見てかわいそうに思ったのか、原因を作ったのは自分だと反省したのか、次第に態度が柔らかくなり、一応穏やかな関係に戻ったそうです。
年齢的なものもあり、まだ夫婦生活は再開していませんが、今は夫との信頼関係を強固にするのが先決だということで、夫との日常生活を大切に営んでいくことを決意したのでした。
プラトニックな恋愛を許せないのは当然のことです。
しかしパートナーの淡い感情の揺れまでをコントロールできるかというと、それは不可能です。
嫉妬してケンカするよりも、その想いが本当の恋愛に発展する前に、夫婦の絆をより深め、自分の存在の大切さを再確認させるように行動するのが賢いやり方だと私は思います。
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