コロナで見えた夫のモラル

 

新型コロナウイルスによる在宅勤務で、日中顔を突き合わせることになった夫婦が離婚危機・・・最近よく聞く話です。
メディアが大げさにあおっているだけかと思っていましたが、実際にコロナがきっかけで夫婦仲が悪化したという相談をちらほらと受けるようになりました。

そもそも自粛期間は収入が激減したり子どもの教育が遅れたりと、ただでさえ不安な状況でイライラしています。普段はそれほど気にしていなかったパートナーのちょっとした癖や習慣が急に気になり出したという人もいました。

特によく聞くのが、コロナへの感受性の違いから、性格の不一致が浮き彫りになったということです。
さすがにマスクをしないで外出する人は少ないとしても、自分と社会を守るためにと着用を徹底している人から見ると、「こんなの意味あるのかな」と文句を言いながらいいかげんに着けている人は危険人物にさえ思えてきて、その危機意識の低さに腹が立つのです。

衛生には神経質なくらい細心の注意を払うべき。
基本さえ守ればあとは気にし過ぎなくてもいい。

どちらが正解とは一概に言えませんが、夫婦の価値基準があまりに違うと生活を共にするのが苦痛になってきてしまいます。

 

コロナを軽視する夫

夫の無神経さに怒りを通り越して嫌悪感が湧いてきた、と言うのはOさん(42)です。
(以下のご相談は個人が特定できないよう変更を加えてあります)

 

Oさんはオンラインカウンセリングを申し込んできた方で、一時はコロナうつになりそうなほど不安で落ち込んでいたということでした。
今回は夫へのイライラが止まらないというご相談です。

Oさんは普段から清潔好きで掃除洗濯を怠らず、衛生にとても気を遣っているそうです。
対して夫(43)はズボラなタイプで入浴や着替えを面倒くさがるし、トイレの後に手を洗わないし、散らかし放題でも平気で「埃で人は死なない」が口癖という人です。
それでも以前は「だらしない人ね」と呆れるくらいで済んでいましたが、新型コロナウイルスが世界中で深刻になってきてからは、夫の別の一面が見えてきました。

3月に入り子どもが休校になってもまだ夫は、
「こんなのインフルエンザと同じだよ、騒ぐのがおかしいんだ」「全員が集団免疫をつけりゃいいんだろ」とどこかで聞きかじった知識を盾に普段の生活を続けていました。
帰宅後もすぐに手を洗わないので、Oさんが夫の動線を追ってアルコール消毒をして回りました。
夫は同僚との飲み会も週に1、2回続けていたため、Oさんが、
「あなたは丈夫だとしても、私や子どもにうつされたら困るから止めてよ」と頼んでも、
「俺は社会の同調圧力ってやつが一番嫌いなんだ。回りがうるさいから自粛するとかっておかしいだろ。多少のウイルスくらいはねのける体力をつけなきゃ」と無謀なことを言います。
さすがに緊急事態宣言が出た頃にはマスクを着けて外出するようにはなりましたが、気が合う同僚とは頻繁にレストランで昼飲みをしていました。

Oさんの方は連日の報道を見続けるうちにどんどん恐怖が増してきて、外に出るのも怖くなってしまいスーパー以外は全く出かけなくなりました。
小4の息子が家で退屈しているのはかわいそうと思いつつ、散歩に連れ出すのも怖かったので、スマホでゲーム三昧になっていても感染するよりはマシだと目をつぶっていました。
しかし在宅勤務になった夫はそんな息子を見て、
「体に悪いだろう。公園にでも連れて行けよ」
とOさんに文句を言い、Oさんは、
「外に出て感染したらどうするのよ!」
と言い返してケンカになる、ということが続いていました。

 

無意味な反逆精神

夫の無責任な行動はいただけませんが、子どもがゲームばかりしているのを心配するのは最もです。
夫婦で話し合って折り合いをつけられないものか、と思いながら聞いていたのですが、Oさんが嫌悪感を抱いたのは夫の衛生観念だけではありませんでした。

「科学的な根拠があって気にしていないのならまだわかるんです。でも夫は単に社会に反発してるだけというか、世の中の流れに逆らって粋がっているというか、子どもじみた反抗心みたいな気がして情けなく感じるんです」とOさん。
確かにまだ開いている店で酒を飲んで、”俺は全然怖くないんだぞ、情報に踊らされたりしないんだぞ”と見せつけているとしたら、その無意味な反逆精神は誰得なんだろう・・・と思いたくもなります。

 

モラルのなさに失望

「ご主人の言動で一番気になるのはどんなことですか?」
と聞いたところ、
「感染防止に気を遣ってくれないところだと思っていたんですが、今話していて、衛生観念そのものよりも夫のモラルと思いやりのなさだと気づきました。夫はすぐ『同調圧力に屈しない』と言うんですが、何と戦ってるんだろうと呆れます」
とのことでした。
”自分は丈夫だからいい”ではなく、回りの人を苦しめないように気をつけるのが常識的なモラルであるはず。それが夫には欠けていることに気がついたのでした。

振り返ると、ニュースを見ながら冷たい感想を言う夫にイラッとすることがよくありました。
水難事故があると、「天気予報が嵐なのに海に行くからだよ、自己責任だ」
ストーカー殺人事件には、「この女性が毅然と断らなかったのが悪いんだよ」
といった具合に被害者への視線が冷たいのです。
以前は「そんな言い方ないでしょ」とOさんがいちいちたしなめていましたが、だんだんと面倒になり逆らわなくなっていました。

しかし今回、コロナに感染した人々のことを「インフルエンザにだってかかったんじゃないか?たまたまコロナだっただけで体が弱いんだよ」と夫が評した時には怒りを通り越して脱力してしまいました。
夫は人としてのモラルがないのだろう。これから先もずっとこんな言葉を聞かされるのだろう、そう思うと気持ちが沈んでいくのでした。

 

Oさんの相談は、何か結果を求めてということではありませんでした。
誰かに話したかった、自分が過敏になっているのか、夫がおかしいのかを客観的に整理したかった、とのことでした。

具体策としては、
こまめなアルコール消毒など、夫が実行してくれそうもない部分はOさんが代わって行うこと。
外出時のマスクや手洗いなど最低限遵守しなければならないことは守るよう説得すること。
そして、人により主義主張は違うものだから強制はできないが、自分の考えは夫と全く違うということをきちん伝えること、などを決めました。

Oさんは、
「私と夫の倫理観や社会の見方が違うことを夫が理解してくれなくても、それはもう夫の問題で私はコントロールできません。今はまだ歩み寄る努力をするつもりですが、いつか夫の言動への違和感が我慢できなくなった時には別れようと思ってしまうかもしれませんね・・・」
とため息をつきながら言っていました。

夫の共感能力が低く他者との関わり方が冷たい、社会的なモラルに欠けるところは、今に始まったことではありません。ただコロナ不安という初めての体験を通して、図らずもそれが顕在化してしまったのでした。

Oさんが将来どんな決断を下すのかわかりませんが、この危機的状況において不安を共有できない失望感は小さくないと思います。
夫がOさんとの話し合いを通して変わってくれることを祈るばかりです。

 

 

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