変わる恐さを乗り越えよう

 

セックスレスが主訴の場合、夫婦で来談するケースは多くありません。
「したくない」方が、第三者の前で責め立てられるのは勘弁、と思うのは当然です。
性別で言えば、妻がしたくない方である場合は比較的おとなしく夫とやって来ますが、夫が妻に引っ張られて来ることは少ないと思います。

それでも妻に説得されて仕方なく夫婦で来談することがあります。
夫は入室した時から憮然とした表情であいさつも言葉少なく、いかにもイヤイヤ来ました、という空気を漂わせています。
カウンセラーは、
「こういう場所はお気が進まなかったかと思いますが、お越しくださってありがとうございます」
と愛想よくねぎらいの言葉をかけるのですが、夫は
「ええまあ・・・」
位しか口にしてくれません。

そんな夫婦の典型例をご紹介しましょう。
(ご相談内容は個人が特定できないよう複数の事例を元に作成しています)

 

従順な妻の変化にとまどう夫

夫(48)と妻(43)は結婚15年、子どもはいません。
妻は不妊治療をしたかったのですが、夫に「そこまでしなくていい」と言われたことと、その後セックスレスになったことで自然に諦める形になりました。

 

恋愛結婚でしたが夫はもともと淡白な方で、結婚当初から回数は少なかったそうです。
10年前に夫が大病をしたのをきっかけにしなくなり、夫の体を気遣っているうちに完全なレスになりました。
妻から誘っても「疲れているから」と断られます。
実際商社マンの夫は激務だし、病気の後遺症で体が疲れやすいこともあり、夫の健康を考えるとそれ以上求めることができませんでした。

しかし1年前、夫が風俗に行った証拠を見つけてしまい、それから話し合いを重ねることになりました。
妻は、これまで夫の健康を気遣いセックスを求めなかったのに裏切られたことでメンタル不調になり心療内科に通っています。
何とか夫とコミュニケーションを取ろうと、怒りを抑えて寂しい気持ちを伝えてきました。
「セックスがあることで夫婦の絆ができると思う。でもこのまま年を取って女じゃなくなるくらいなら離婚も考えている。これ以上我慢したくない」
という妻の強い決意を聞いた夫は何度かセックスを試みたものの、夫が最後までいけなかったり、やる気のなさそうな夫の愛撫に妻がキレたりして、結局またレスになってしまったのでした。

今回来談したのは、更年期の症状が現れた妻が落ち込み、夫が変わらないなら離婚したいと宣言したからでした。

 

居心地の良さを手放したくない

夫の言い分はこうでした。

「風俗に行ったことは悪かったと反省しています。今は本当に行っていません。でも50近くなって本当に体がキツくて、セックスする余裕がないんですよ。持病もぶり返していてもう体が限界なんです」

「正直、妻の豹変についていけません。以前は家庭的で家事も完璧で、私を立ててくれる妻に満足していました。でもあの事件から妻は全く人が変わったようなんです。すぐに突っかかってきて会話にならない、何かあると嫌味を言って私を責める、家事もおろそかになっている。趣味を始めたのはいいんですが、出歩いていて家のことをしてくれない。専業主婦としての役割は果たしてほしい」

と妻への不満がだんだん出てきました。

要するに、以前の妻は夫にとって「都合のいい女性」だったのだと思います。
企業戦士を陰で支える役割を立派に果たし、ほったらかしでも文句も言わず夫を立ててくれる。妻のおかげで夫は仕事に集中でき、たまに風俗で息抜きをして、ラクな生活を送れていたのでしょう。
ところが妻に夫への不信感が芽生えたことで妻が「反乱」を起こし、夫の思い通りに動かなくなりました。
主婦だからと夫に従っていた妻が、自分の意志を持ち自己主張を始めたのです。
夫は驚き焦って、せっかくの平和な生活を乱す妻に困り果てているようでした。

このように、「妻の自立」という変化についていけない夫はたくさんいます。
本来なら夫婦が対等なコミュニケーションを取りなんでも話し合える関係は理想なのですが、男尊女卑的なところのある夫は無意識に妻が従属してくれるものだと思い込んでいるのです。
だから妻が今の関係を変えようと働きかけてくることが面倒くさくてたまりません。
セックスにしても、妻の求めに応じる立場になるのが男として不愉快で、ぞんざいな態度になったりEDになることで拒否感をあらわにしたりしていたのでした。

 

習慣を変える恐さは誰にでもある

潮「では奥様がどのようになったらいいと思われますか?」
と尋ねると夫は、
夫「以前の妻のようになることです」
ときっぱりと言いました。
それを聞いた妻は眉をひそめて怒りを抑えていました。

潮「奥様の突然の変化にとまどっているのですね。そのお気持ちはよくわかります。人は習慣に従うのが一番ラクなんです。仮に現状に多少の不満があったとしても、いざ変化しなければならなくなると尻込みしたくなるものです。慣れ親しんできた生活を変えるのは恐いことですからね。でも今奥様はこれまでの夫婦のあり方を変えたいと真剣に考えています。相手があることは一人ではコントロールできません。相手が変化を望んでいる以上、過去にとどまったままでいることは難しいのではないでしょうか」

そして、セックスレスだけではなく、妻の話を聞かないこと、なんでも夫主導で決めてしまうことなど、日常すべての習慣から見直していけるよう、話し合って折り合いをつけていくことが大切だ、ということを伝えました。

カウンセリングは1年の長期にわたりましたが、最終的には離婚したくない夫が折れる形で、渋々妻の言い分を聞くようになりました。ただセックスに関しては、妻の勢いに怯えた夫がEDになったまま回復せず、セックスレス完全解決とまではいきませんでした。
それでも、半ば義務的なぎこちなさはあるものの、とりあえずセックスできるようになったのは一歩前進と言えます。
今後夫がこの新しい関係に慣れてリラックスできるようになれば、レスは改善されるのではないかと期待しています。

 

夫婦関係は成長していくもの

このご夫婦の場合はなんとか夫が柔軟に考えを変えようと努力してくれました。
しかし残念ながら最後まで妻の変化を認めようとしない夫もいます。

どの人間も時を経て変化していくように、関係性もひとところにとどまってはいません。
夫婦関係もまた長い時間の間に様々に変化していきます。
その変化はお互いの成長の結果起こるのだということを認め受け入れて、更に強い絆で結ばれた夫婦になっていただきたいと思っています。

 

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